海・川・山などの風景写真を鮮やかに撮影するために効果を発揮するC-PLフィルターですが、数万円する高価なものから数百円の安価なものまで様々のものが販売されています。
初めてC-PLフィルターを購入する際は、とても悩んでしまうと思います。
筆者の場合は使用頻度も多くないため、出来るだけコスパが良いものにしたいと思った一人です。



C-PLフィルターとは?
C-PLフィルター(偏光フィルター)とは、光の反射をコントロールするためのフィルターです。水面、ガラス面の反射を抑えることができる他に青空をより青く表現することが可能なため風景写真を撮影する際の必需品です。
実際に写真を撮影すると効果が一目瞭然です。C-PLフィルターありでは、水面の反射が軽減されています。
C-PLフィルターの効果を最大限に発揮するには光源(太陽など)との角度も重要になってきます。


PLとC-PLの違い
一般的にPLフィルターと呼ばれるものには2種類存在します。
簡単に区分けすると「フィルムカメラ用」と「デジタルカメラ用」です。
お使いのカメラに合わせて選択するようになります。
注)デジカメ用の場合はC-PL(円偏光)を選択しましょう。
PL(直線偏光) | フィルムカメラ向けのフィルター |
C-PL(円偏光) | デジタルカメラ、ミラーレスカメラに対応 |
C-PLフィルタ-の主な効果
C-PLフィルターの代表的な効果は、水面やガラス等の反射を抑えて色鮮やかに映し出すことが可能になることです。また、風景写真では青空をより濃く表現することが可能になります。
反射除去 | ガラス・葉の表面などの反射を抑え、被写体本来の色を鮮やかに表現 |
青空を濃くする | 空の青さを強調し、雲や紅葉とのコントラストを高める |
C-PLフィルターの使用方法
C-PLフィルターは装着するだけでは効果を発揮しません。
フィルターの前枠を回すことで反射除去の効果を調整しますので、ファインダーやモニターで効果を確認してからシャッターを切ります。
標準ズーム・望遠レンズで使用感が違った
今回、安価なC-PLフィルターを装着して撮影した2種類のレンズ(Canon)で明らかな違いを感じました。何故か望遠レンズで使用した際はピントが合わない結果となりました。(AF・MFどちらも)
C-PLフィルターの効果を感じる前に望遠レンズでは全て写真がピンぼけとなり全く使い物にならない状況でした。
実際に使用したC-PLフィルター
今回は比較対象として下記の2種類のC-PLフィルターを使用しました。
メーカー希望価格で約3倍の価格差がありました。
フィルターの色を比較すると安価なC-PLフィルターの方が色が薄い感じでした。
安価なC-PLフィルター(メーカー希望価格 約3,000円 購入価格 約1,000円)


中価格帯のC-PLフィルター(メーカー希望価格 約9,000円 購入価格 約3,000円)


実際に撮影に使用したレンズ
標準ズーム・望遠レンズで撮影した写真
同じ安価なC-PLフィルターを使用して標準ズームレンズと望遠レンズで撮影した結果、明らかに望遠レンズを使用して場合でピントが合わない現象が発生しました。MFでもピントを合わせることができませんでした。
安価なC-PLフィルターで撮影した写真


400mmで撮影した結果、全くピントが合わず

中価格帯のC-PLフィルターで撮影した写真
標準ズーム・望遠レンズどちらも同じ写真が撮影できました。


400mmで撮影しても、ピントに問題なし

C-PLフィルターの選び方
C-PLフィルターは使用するレンズ径ごとに揃える必要がありますが、ステップアップリングを使用して複数レンズに使い回すと費用を掛けずに撮影ができるため選択肢として良い使い方かもしれません。
業務用途・画質重視 | Kenko Zeta EXやHAKUBA XC-PRO(高透過・撥水・薄枠) |
コスパ重視・汎用性 | Marumi DHGやKenko PRO1D(中価格帯で十分な性能) |
テスト・練習用 | 安価品でも偏光効果の確認には使えますが、画質や耐久性は妥協が必要 |
おすすめC-PLフィルター
メーカーの希望小売価格が仮に1万円だとしても、Amazon、楽天、Yahooショッピングでは、半額以下で販売されていることも多くあります。また、各サービスのポイントを使用することでさらにお求めやすい価格になっています。購入する商品が決定した時点で、ECサイトで比較することでより安価で購入することが可能です。
まとめ
C-PLフィルターには、高価のものから安価なものまで様々な種類が存在する中から自身の使い方にあったものを選定するのは難しいと感じました。業務用途として使用する方は高価格帯が一択となると思いますが、筆者のように趣味で写真を撮影する方にとっては高すぎるC-PLフィルターはコスパが悪いため、結論として安すぎるものは避け、KenkoやHAKUBAなどの老舗メーカーで撥水・防汚コート付きの中価格帯を選択することで失敗はないと実感しました。